01.インフルエンザ対策
保健師便り2016.02.01 1864view
平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。
インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
ただし、この効果も100%ではないことに御留意ください。(平成27年度インフルエンザQ&Aより抜粋)
風邪
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インフルエンザ
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症状
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鼻水やのどの痛みなどの局所症状。
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38℃以上の発熱やせき、のどの痛み、全身の倦怠感や関節の痛みなどの全身症状。
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流行の時期
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一年を通しひくことがあります。
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1月〜2月に流行のピーク
ただし、4月、5月まで散発的に流行することもある。 |
飛沫感染と接触感染の2種類があります。
飛沫感染は、感染した人が咳をすることで飛んだ、飛沫に含まれるウイルスを、別の人が口や鼻から吸い込んでしまい、ウイルスが体内に入り込むことです。
感染した人が咳を手で押さえた後や、鼻水を手でぬぐった後に、ドアノブ、スイッチなどに触れると、その触れた場所にウイルスを含んだ飛沫が付着することがあります。その場所に別の人が手で触れ、さらにその手で鼻、口に再びふれることにより、粘膜などを通じてウイルスが体内に入り感染します。これを接触感染と言います。
・高齢者 ・子ども ・妊婦
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、慢性心疾患、糖尿病といった持病のある方
→持病のある方は主治医にご相談ください。
他の人にうつさないことが大切です。
- 感染予防のため1時間に1回程度、短時間でも、部屋の換気を心がけましょう。
- 咳がでる時はマスクをつけましょう。
- 家族が患者さんと接する時は念のためマスクを着用し、こまめに手を洗いましょう。
- 熱が下がったあとも、2日程度はほかの人にうつす可能性があります。熱が下がって症状が治まっても2日ほど出社せず、自宅療養をすることが望ましいです。
この記事は、神奈川県川崎市高津区にある健診機関「京浜保健衛生協会」が執筆・監修しています。人間ドック/巡回健診/女性のための健診/がん検診など、健診でお悩みの際はお気軽にご相談ください。